切迫早産で入院した時の体験
前回までの切迫早産の入院記録
この記事での振り返り。
妊娠31週まで来ることが出来てホッとできるかといえばそうでもなく、逆に「ここから先は油断せずに無理をせずに」という思いでいたようでした。
体調面でちょっとでもいつもと違うことがあれば不安になっていたような。
そんな状態の私の支えになってくれたのが夫と病院の方々でした。
私は神経質な妊婦だったので周囲は色々気を遣ってくれていたのだと思います。
「私たちに任せて。ドーンとかまえてていいからね」
それはなんと心強い言葉だったかと。
ちなみにその担当の女医さん。
現在は遠くの病院で勤務されているのを数年後に検索して知りました。
多分同じお医者さんの旦那さんの実家のほうに転居されて産婦人科医を続けていらっしゃるのだろうと。
妊婦の心支えになってくださったあの先生。感謝の気持ちは忘れません。
31週4日 切迫早産入院30日目
木曜の内診以降、透明のおりものが出ていることにびびる。
水っぽいので、破水かと。
内診時に洗浄と薬を入れられたけど、こんなに翌日まで出るのか。
そういう不安な時に限って、主治医は朝の顔出しがなかった。
思い切って日勤担当の助産師さんに聞くことにした。
入院中はおりものシートを使用しているというと、それを見せてと言われてひるむ。
まだ色々恥じらう妊婦です。
が、ここは割り切って提出。
もしこれが破水だったらどうしよう。
まだ胎児は31週なのに。まだ自分で呼吸出来ない。
肺機能が完成してない。
この病院はNICUがないので、間違いなく転院になってしまう。
色々マイナスなことばかり考えて不安になる。
お腹の張りもそんなに強くないのに。
なによりも、胎児は今もこんなにお腹の中で元気に蹴りまくっているのに。
まだ生まれちゃだめだ。
ああ、胎児の入れ物が高齢だし、お腹が張りやすくて妊娠に適していないせいで
わが子に負担を強いてしまうかもしれない。申し訳ない。
しばらくしてその助産師さんが戻ってきた。
「これは破水じゃなくておりものです」
と、はっきり断言。
は、は〜〜。本当ですか。
力が抜けました。
その動揺がしっかりNSTの波に出てしまう。
「昨日薬を入れて、それは殺菌作用があるものなんだけど、菌を殺した後にそういう透明な状態で出るのが2,3日続くかもしんない」と。
夕方の回診時にも、その話をする。
部長が言った。
「所見じゃ絶対まだ生まれないから大丈夫よ。そういう専門的なところは私たちに任せて、ドーンとしてていいからね」
病院の医師や助産師の方々の「大丈夫」という言葉に、
私は何度も安心させてもらっている。
入院中の不安を打ち消してくれるんです。
「私達は点滴が入っている間は、生まれるとは思ってませんから」
笑って部長は続けて言う。
あと、私に出来るのは安静しかない。
あと1ヶ月、シャワーなしでもいいから無事に生まれてきてほしい。
もうそこぐらいしか安静度をあげる手段が思いつかない。必死です。
31週5日 切迫早産入院31日目
1ヶ月。
やっとここまできた。
私は、自分が頑張ったという気がしない。
頑張ってくれたのは、病院の方々や夫だと感謝している。
周りの人達がいなかったら妊娠継続出来ていないはず。
夫は何も愚痴など弱音を吐かないけどまるまる1ヶ月大変だったと思う。
毎日病院に通ってくれて、仕事しながら家のことも全部自分でやって
疲れもストレスもたまっているんじゃないかと心配になる。
「時々はリフレッシュでどこかに遊びに行ってきていいんだよ」
と、言ってるけど、
「一人で?いや、行かないよ」と。
今時期だったら近郊の山に登ったりしてる時期だろうと思うけど。
独身の時は、一人であちこち行動してたよね。
…入院中の私に気を遣ってくれてるのかな。
金曜に職場の飲み会があったらしく、それこそ息抜きできるかと思ってたら
「お店に行く途中にあるから」と、
わざわざ30分ほど病院に立ち寄ってくれました。
私は夫の顔が見られて嬉しいけど入院中で負担をかけている身としては
こんなにいいのかな、大丈夫なのかな、と気にしてしまうんです。
31週6日 切迫早産入院32日目
入院中の今、時間だけはある。
ちょっと前向きに何か出来ないかと考えて
肌の手入れに少しお金をかけることにしました。
病院内が乾燥しているせいか、入院のストレスのせいか
食事が合わないせいか加齢のせいか
何だかわかりませんが、肌荒れが進行しちゃいましてね。
カサカサ。潤いなし。
今までの手抜き、いえ、シンプルスキンケアでは対応できないわと。
結婚前に愛用していた基礎化粧品等を、実家の母に頼んで購入してもらい
それを病院宛に配送。
私の部屋は個室で洗面台もついているし、洗顔もいつでも出来る。
丁寧にスキンケア中。
これならベッドに寝たまま出来る。
入院前にもらった美容液のサンプルがすごくよかったので、思い切って商品も購入。
アルビオン、初めて使用しましたが即効性があって質感上がりました。
ちょっと夫には言えない金額。
自分の貯金から出すつもり。
肌の乾燥がひどかった分、化粧品の吸収も早いみたいでプルプル。
ちょっと気分が上がりました。
点滴の刺さっている位置が良いうちにしっかり肌の手入れをしよう。
手を動かすのに苦労する時も多々あるのです。
点滴ではなく、投薬入院の方ならもっと自由度の高い入院生活が送れるんだろうな。
羨ましい。